代替療法/ボディワーク

2010年11月26日 § コメントする

以前、ホメオパシーについて書いたときに、
クライアントさんからも聞かれることが多かったのが、
そもそも「代替療法」ってのが、よくわからん、と。

リハビリのこと?とか、お医者さんですること以外は代替療法ですよね?とか、
東洋医学のことでしょう?とさまざまな認識らしいです。

辞書なんかですと、
「近代的な西洋医学以外の方法による治療法の総称」
なんて出ているのですが、現場からすればちょっと物足りないな、という感じです。
きっと皆さんの頭の中には、代替療法の”対極”として、
西洋医学、近代医学があるのではないでしょうか。

もとは、
Alternative Medicineの訳として「代替療法」とされたのがいつからかは知りませんが、
この語訳だと”取って代わるもの”という印象が強いですよね。代わりの方法。

しかし、実際は
「Complementary&Alternative Medicine」
といわれ、
「補完・代替医療」
というのが、欧米での使われ方です。

つまり、西洋医学に替わるもの、だけではなく、
補完・相補(complementary)、補い合うものでもあるべきなのです。
完全に取って代わる必要などはないですし、
それぞれの特徴、強みが活きてこれば、受ける側のメリットは高いものとなります。

「補完・代替医療」には、さまざまなものがあります。
インドのアーユルヴェーダ、イギリスのホメオパシー、
中国の針、ハーブ療法は欧米では盛んですし、
アロマ発祥のフランスでは医師会が正式にアロマセラピーの認めて、
医学部のカリキュラムにも含まれているそうです。
そのほかにも、食餌療法、催眠療法、リフレクソロジー、オステオパシー、
ゲシュタルトセラピー、レイキなど、まだまだあります。
handson

そしてストラクチュラル・インテグレーションのようなボディワークも
これに分類されると思います。

「補完・代替医療」の特徴としては、
対症・部分治療を得意とする近代医学とは対照的に、
手法は千差万別あれど、たいていの場合はホリスティック(全体的)に
人を捉えて扱うことがあげられます。

日本の医師会においては、残念ながら「補完・代替医療」を認め、
有効に取り入れていこうとする動きは、まだまだごくわずかです。
このあたりは、現在の科学でエヴィデンスに基づく証明がなされない、
という理由なのでしょうけれど、ぼく中では二の次です。
素粒子かその先の研究が進めば、もうちょっと新しいことが見えてきそうですけどね。
(このあたりのスタンスは以前の記事を参考にしてください)

しかし何を選択するか、というのは簡単なことではありませんので、
なんとなく”お医者さん”へ行ってしまうのもわからなくはありませんが、
それぞれ得て不得手があり、現在の医学も万能ではありません。

特に慢性的な症状で長く通院して、治療法(や薬)は変わらない、
症状もさほどの変化は感じられない、という方は
一度、自分に会うものがほかにあるかどうか、探してみる価値はあります。

もちろん、他力本願ではなく、自分でできること、改善できることがあるのであれば、
何よりもまずそこからスタートするべきでしょう。
と、言うよりそれが一番大切なところでもあります。

現代医学も代替療法も、何をしているかといえば
人の持つ治癒力をサポートしているに過ぎません。

逆に捕らえれば、その治癒力をサポートするために、
自分の現状を客観的に判断し、有効な治療、対処を選ぶのです。

では、また。

ホメオパシー災害?

2010年9月2日 § 1件のコメント

なんだか、苦境に立たされる同種療法:ホメオパシー。
いたるところでヤリ玉に挙げられています。

remedy
レメディーに使われる砂糖玉

本国イギリスでもその効果を否定されてしまい、
王室ご用達の自然療法も、なんとも肩身の狭いものです。

で、ホメオパシーについてのぼくの意見はというと、
「大いに結構」です。

ホメオパシー以外の代替療法もそうですが、
手法やエビデンスの有無によらず、
クライアントのQOL*が向上するのであれば、それは有用であり
他の人がとやかく言うことはありません。
*クオリティー・オブ・ライフ:人生・生活の質

ホメオパシー以外にも、例えば日本に古くから根付いている
鍼灸治療も学術的には効果なし、とされています。
もちろん科学的な証明のあるものが正で、
そのほかが悪という考えはぼくにはありません。
(あればこんな仕事していませんね。。。)

科学が間違っていることも、解明できていないことも
世の中には山ほどありますから。(歴史的にも)

しかし、問題なのはホメオパシー災害になるような
患者側の妄信や、あたかも万能であるかのような売り込みで、
やはり是正されるべきだと思います。

結局のところ、受け手が賢くならないといけないのかな、とも思います。
偏った情報や物事の一側面しか見ないなど、客観性に欠ければ、
正しい判断は確立できません。

少なくとも症状の診断に関しては現代医療に軍配が上がります。
世の中には卓越した、摩訶不思議な能力を持つ方もいますが、
あらゆる人に対して平等な機会にはならないので、
スタートは病院での診断にあっていいとも思います。
(とんでもない医者や誤診ももちろんありますが)

そして、その後の治療方法は、個人の判断で。

緊急性や、全体としての健康状態、免疫力、体力などなど考慮しながら、
自分にとって望ましいと思われるものを選ぶのです。
さて、ロルフィングはといいますと、
創始者アイダ・ロルフ自ら、ロルフィングは完全でない、と明言しています。
そして、ストラクチュラル・インテグレーションの10シリーズは
始まりでしかない、とも言っています。

まあ、マイナーなおかげもあって、
他方面からの風当たりもさほどではないですね。

ぼくがストラクチュラル・インテグレーションを仕事とするのは、
自分自身、施術を受けて変化が「始まってしまった」のと、
その奥深さというか可能性に魅了されているからです。
いまや人生の指標です。

この「始まってしまった」感覚、
自分の人間としての可能性の蓋が開いてしまったかのような感覚、
まだ見ぬ潜在能力の未来への高揚感は、やはり受けてみないとわかりません。

まだ始まっていない人!
始めちゃいましょう、ストラクチュラル・インテグレーションで!
(・・・キワドイ売込みしてる?)

では、また。

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